新潟散歩④ひとり夜景
いわゆるレジャーとしての旅行を主目的とした旅をほとんどしたことがない私のような出張系トラベラーにとって、「せっかくだから」という心の声に忠実であることは、その機会を単なる仕事の移動として終わらせないためにも大切である。
さて。
夜景の話である。
夜景というのはカップルが見るもの。
そう思っていた。
しかし私は、出張系トラベラー。
地元の人から、「新潟はね、夜景がいいんですよ」と言われたら、行かない選択肢はない。たとえひとりでも、ちょいお疲れ気味でも、せっかくだから足を伸ばす。しかもせっかくだから、できるかぎり巡るのである。
というわけで、二夜にわたって巡った新潟の夜景をご紹介。
結果、ロマンティックな夜景に酔いしれるというよりは、自ら課したノルマを果たすことに心燃やした感じになったけれど。
新潟の夜景は楽しい。探して、登って、見つけて楽しい。しかも無料。
ひとり酒、ならぬ、ひとり夜景、かなりおすすめである。
※各施設の営業時間は変更の可能性があるので、それぞれご確認ください。
国指定重要文化財 萬代橋
信濃川にかかる幅22メートル、全長306メートルのアーチ橋。現在の萬代橋は三代目で91歳。新潟タウンのシンボルでもあると同時に、1日約3万台の交通量を支える、市民の大切な生活道路である。夜間にライトアップされ、滑らかな6連の弧が優美に浮かび上がる。ゆらぐ川面に煌く反射光もよき。
そらの広場 展望フロア
新潟市中央区万代3−1−1 新潟日報メディアシップ20階
https://niigata-mediaship.jp/
8:00〜23:00
萬代橋のたもとに建つ、新潟日報メディアシップ。北前船の帆をモチーフにしたというガラス張りの20階建の高層ビルは2013年にオープン。最上階「そらの広場 展望フロア」(地上100メートル)からは、大パノラマの夜景を眺めることができる。
新聞社の社屋ということもあってか、ひとりで仕事をしている人もちらほら。私も、締め切りと闘いながら気分転換に上がってきた記者のテイで、全方向から夜景をくまなく観察。川のある夜景って、ヨーロッパみたいでなかなか趣がある。新潟はいつも身近に水の景色があってうらやましい。
Befco ばかうけ展望室
新潟市中央区万代島5−1 万代島ビル31階
https://www.hotelnikkoniigata.jp/observatory/
8:00〜22:00
そう、我らが「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」展が開催される万代島ビルの上にある展望室である。日航ホテルが運営しているこちらは、県内で最も高い地上125メートルからの眺めを誇る。中心部から少し離れているため、信濃川が緩やかにS字を描いていく様子を遠くまで見渡せるのがポイント。
同フロアのスカイラウンジは20時まで営業しており、食事やビールも楽しめる。併設のショップでは、新潟の米菓子メーカー、栗山米菓の地域限定「ばかうけ」やキャラクターグッズも揃っているので、お土産探しにもおすすめだ。
新潟市歴史博物館みなとぴあ
新潟市中央区柳島町2-10
http://www.nchm.jp/
国指定重要文化財の「旧新潟税関庁舎」を中心に、幕末の開港当時から残る石段や石庫、移築された旧第四銀行住吉町支店(レストランになっている)などがあり、明治から昭和初期にかけて栄えた港町新潟の風情を感じられる。まだ寒くならない頃なら、夜のお散歩も気持ちがいい。対岸には佐渡汽船ターミナルがあり、停泊している大型フェリーのライティングも幻想的に映える。
今回は行けなかったが、他にも夜景スポットはある。次回ぜひ行ってみようと思う。
NEXT21 19階展望フロア
新潟県新潟市中央区西堀通六番町866番
http://www.next21-niigata.jp/
8:30〜23:30
日和山展望台
新潟市中央区二葉町3丁目地先