展覧会は東京ステーションギャラリーで開催中です。(終了)
2019年6月16日まで。
東京ステーションギャラリーのレンガ壁(重要文化財)とブリュックのセラミック作品とのコラボレーションをお楽しみ下さい。
東京ステーションギャラリーは、1988年に東京駅丸の内駅舎内に誕生した美術館です。地理的・歴史的にも近現代日本の中核に位置し、激動の時代を見つめてきた東京駅。その歴史を背負うレンガ壁をもつ展示室は、同美術館のシンボルとして親しまれています。
2006年から2012年にかけて行われた東京駅丸の内駅舎(重要文化財)の復原工事にともない、同館もより自由度の高い展示を行うために設備を整え、装いも新たにスタートを切りました。回廊の構造を生かした空間構成はひと部屋ごとに驚きがあり、展示される作品を魅力的に演出しています。3階のホワイトキューブから、八角形の廻り階段を降りて、2階のレンガの展示室へと続くドラマティックな変化は、同館でしか味わえない新鮮な空間体験といえるでしょう。
東京ステーションギャラリーが手がける展覧会のジャンルは主に、国内外の近代美術、現代美術、デザイン・建築など。2018年度は、隈 研吾展、竹久夢二展、いわさきちひろ展、横山華山展(9月22日〜)、吉村芳生展(11月23日〜)、アルヴァ・アアルト展(2019年2月〜)と、独自の視点とキュレーションで、「実は見たかった!知りたかった!」という作家やテーマを意欲的に取り上げています。
この赤レンガの駅舎が、日本の建築家・辰野金吾(1854−1919)によって創建されたのは、1914年のこと。ブリュックが生まれたのが1916年なので、ほぼ同じ年です。実は、少女の頃からずっと建築家になりかったブリュック。そして旅が大好きだったブリュック。東京ステーションギャラリーで6月16日まで開催されている「ルート・ブリュック 蝶の軌跡」展は、日本における初めての回顧展であり、「歴史的建築」「駅」という場所で行われる特別な機会です。同時代を生きた近代建築の赤レンガと、ブリュックのセラミックによる、世界でここでしか見られない“コラボレーション”を、どうぞお楽しみください。