2019. Apr. - Jun.

TOKYO STATION GALLERY

EN

2019. Apr. - Jun. TOKYO STATION GALLERY

2019. Sep. - Oct. ITAMI CITY MUSEUM OF ART

2020. Apr. - Jur. MUSEUM OF MODERN CERAMIC ART, GIFU

Rut Bryk, Hautajaiset / The Funeral 1957-1958
Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation / Espoo Museum of Modern Art
© KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2396
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.

「お葬式」1957−1958年

ずっと一緒。

1957年。ルート・ブリュックの父フェリクスが亡くなった頃に制作された陶板です。抽象化された6人の黒い影が棺を担いでいる、という重苦しい情景を描いていますが、棺の中央には淡いピンク色のハートが浮かび、そのまわりは今を盛りと咲き誇る花々で包まれています。

ブリュックが6歳の時に両親が別居し、海外に居住する父と一緒に暮らすことはできませんでした。しかし折に触れてブリュックは父と会うことができ、一緒に旅行することもありました。

蝶の研究者で画家であったフェリクスは、ブリュックに多大な影響を与えました。毎年夏に滞在したカレリアの別荘では森のなかで父と一緒に蝶を追い、フェリクスが旅先のイタリアから送る絵ハガキを眺めては、美しい建築や美術に憧れ、イマジネーションを膨らませたのです。それらのイメージは、ブリュックの作品のなかで繰り返し登場することになります。

遠くにいるからこそ、いつも想う。
ブリュックにとって父はそんな存在だったのかもしれません。

さて、この棺の中央にあるハートの下の方に、そっと寄り添う蔓状の小花。これはリンネソウ(リネア・ボレアリス)と呼ばれる、スイカズラ科の低木です。花の色は薄いピンクで、1センチにも満たない、可憐な妖精のような花。フェリクスは、この花を発見した植物学者カール・フォン・リンネを敬愛していたことから、ブリュックにこの花の名前を与えたのでした。そう、ブリュックの本名は、リネア・ルート・ブリュック、なのです。

Rut Bryk, Hautajaiset / The Funeral 1957-1958
Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation / Espoo Museum of Modern Art
© KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2396
当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。Unauthorized copying and replication of the contents of this site, text and images are strictly prohibited.

Share this article