「都市」1958年
陶の建築家。
約150センチ☓約180センチの大きな作品は、まるで都市模型のよう。
ブリュックの陶板やタイルレリーフが壁かけであるのに対し、この作品は水平にひろがる珍しい作品。展覧会中盤のハイライトでもあります。
ビルのように見える立体、実は、ひとつひとつが「煙突」「サイコロ」「アッシュトレイ」といった別の題名の作品。これらのタイルや立体を自由に組み合わせて、まるでセラミック(陶)の”つみき”のような町並みを作ったのです。
この頃から、ブリュックはたくさんのパーツを組み合わせて大きなサイズの作品を作ったり、企業の経営者から頼まれて特定の場所に設置するための作品を作るようになります。
少女時代から「建築の道に進みたい」という夢を抱いていたブリュック。セラミック・アートという表現方法を獲得し、空間や建築に関わるような仕事を手がけていきます。