THE NIIGATA BANDAIJIMA ART MUSEUM

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THE NIIGATA BANDAIJIMA ART MUSEUM

ルート・ブリュック《春の雲》1981年 
Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation's Collection / EMMA - Espoo Museum of Modern Art
© KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2018 C2396
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「春の雲」1981年

心待ちにしている季節

長い長い冬が終わると、フィンランドの人々は大きく背伸びをして、待ちこがれた春の訪れを全身で受けとめ、祝福します。

空にぽっかり浮かぶ春の雲を見あげていたら、突然のお天気雨。雲間から雨粒たちがぽろぽろとこぼれ落ち、まだ氷が残る湖面の上で元気に跳ねかえって、冬にしばしのお別れを告げます。

ブリュックは60代半ば。みずみずしく鮮やかな釉薬の表現から、真白なモザイクタイルによる表現へと、セラミックアートの新たな可能性を模索しつつありました。

心のなかで無限にひろがる色彩世界を描くために、ひとつひとつのタイルが織りなす光と影にゆだねていったのです。

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